五稜郭タワーまぐろのぼり
2011年4月29日
桜前線を確認するべく函館五稜郭公園へ行ってきました。午後3時30分、大勢の人々が五稜郭タワーを見上げています。毎年恒例の鯉のぼりを上げているところでした。
「いやっ、いつものと違う!」
形も色合いも鯉のぼりのは異なります。一番下には魚体にたくさんの文字が書かれています。しばしたたずみ様子をうかがっていると、今年は鯉のぼりではなく、震災復興を祈願したマグロのぼりをあげることになったようです。そのマグロのぼりをちょうどあげる場面に出くわすことができたのです。
それではご覧ください。
昼過ぎに仕事を終え函館五稜郭公園へ向かいました。まだ肌寒い北海道、果敢にも花見をしているグループもちらほら散見されます。
「さて、桜前線はここまで到着してるかな?」
今にも開花しそうな大きなつぼみを確認。しかし、五稜郭公園内は探せど探せど、開花している桜は見当たりませんでした。残念、ここにはまだ桜前線が到着していませんでした。
明日か明後日かな?
「おやっ、おや~。五稜郭タワーの方がなんだか騒がしくなってきました。おまけにみんなタワーの上の方を見上げています。なんだろ?行ってみよう!」
五稜郭タワーに到着しました。たくさんの人々が上を見上げています。テレビ局のカメラマンも数社来ており、やはり上方へ向けカメラを構えています。
何事か分からないけど、ボクもあわててカメラをタワーへ向けてみます。
毎年、子供の日を前に、五稜郭タワーには元気に鯉のぼりが泳ぎます。
「♪屋根よ~り~高い、鯉の~ぼぉり~」
「ん?、あれは鯉のぼりか?なんだか色も形も違うようだぞ… しかも、何か字が書いてある。」
「なになに、”負けるな!海のこども”」
文字の周りには、沢山のメッセージの寄せ書きがしてあります。
「あ、これはもしかして…」
「よみがえれ!海のまち…」
涙が止まらなくなりました。今、こうして文字を入力しながらも涙が止まりません。
齢をとったのかなぁ
いや、震災の被害の大きさと、たくさんの悲しい光景を目の当たりにしてきたせいだと思います。
本当に涙が止まりません……
少しでも早くよみがえってほしいですね。
「巨大マグロのぼりお披露目の儀」がとりおこなわれていました。
みんな列をなしているので、ボクも列に加わりました。義援金活動かな。よし、今日も義援金を送るぞ!
ステージにのぼると、一人一人にべこもちを配布してくださいました。函館の対岸、大間の漁業関係者が提供してくださったべこもちとのことです。震災復興への願いをこめて作ったべこもちだそうです。
巨大マグロのぼりに手作りべこもち。震災復興への気運を高めるべく大間漁業関係者が努力して作り上げた今回の活動。心から感動しました。
べこもちも大変美味しくいただきました。
感動で胸いっぱいで五稜郭タワーを出ました。義援金活動や「風評被害をぶっ飛ばせ!」活動、それ以外何ができるのか、にわかには思いつきませんが、とにかくボクにできることをこれからも長く続けてゆく決心をしました。
外に出ると、五稜郭公園外の日当たりの良い場所で、きれいな薄ピンクが光っていました。近寄ってみると、桜が開花していました。後ろでは巨大マグロのぼりが元気よく泳いでいます。まだまだ復興途上ではありますが、何だか勇気が湧いてきました、なんだか力がみなぎってきました。なんだか少し、幸せを感じました。みんなで手をつないで、ずっとず~とがんばりましょうね!
また涙が出てきちゃった。 おしまい