活・海鮮 味処 かわ村
函館市本町32-10(丸井今井デパート横)
2010年12月20日
今夜は、日中勤務の後、関連企業の方々との勉強会。これからの仕事上、大変ためになりました。
で、勉強会が終わり、同い年の担当者の方と二人で、”ぶらり食べ歩き”。
自宅から非常に近くにありながら、過去に1度しか行ったことのない、活・海鮮 味処 かわ村へと向かいました。店名の通り、海鮮がとても美味しかったと記憶しています。久しぶりに行くので、とても楽しみです。
連日の寒さが緩み、夜でも比較的過ごしやすい冬の夜です。
かわ村は、”気ままに一人旅”の出発点、函館電停 五稜郭公園前駅のすぐそばにあります。
夜の電車通りが、きれいに見えたので、入店前にぱちりと一枚。ちなみに、五稜郭公園前駅は、これと反対側にあります。
とはいえ、やっぱり寒いので、すかさず店内へ。
はぁ、あったか~い。
店内は、長いカウンター席と、その背後に小上がり席が設置されています。2階は、大広間となっており、団体での宴会に使えるそうです。小上がり席に座ります。
カウンター奥に水槽があり、巨大なホタテやツブの姿が見えます。カウンター上の壁には、大好きな日本酒銘柄の札が、ずらりと並んでいます。飲酒欲が増幅してきます。
寒くても、暑くても、やはり仕事のあとは、ビールです。今夜は、サントリーモルツの生ビール。
写真を撮る間も惜しみたくなりますが、律儀にぱちり。
しかしながら、撮るやいなや、間髪おかずに、ぐびっと一口。
ぷっはぁ~~ この瞬間がたまりません。今日も1日仕事をした充実感を感じます。
今夜は、ご主人のおすすめコースです。
まずは、和テイストのくらげが出てきました。とても淡い醤油ベースの風味を感じます。くらげ自体が、非常に分厚く、表面に小さなプツプツを伴っており、歯ごたえのある食感と、プツプツの舌触りが、なんとも楽しくなる一品目でした。
今夜は二人で来ています。ご主人の目の前に座っているので、人数を間違えようもありません。出てきたお造りは、なんとこのボリューム。マグロ、サーモン、ブリ、ホッキにホタテ、タラにウニ、えんがわ。種類も量も爆発的。しかも、どのネタも、どう味わってみても鮮度抜群です。
ホタテは、貝柱の、まさに柱状の構造が見て分かるほど、生きが良く巨大です。ホッキも甘いこと、この上ありません。
というわけで、本日も早々に日本酒モードへ突入となります。
いろいろ飲みたいお酒は数ありますが、香りの強くない辛口のお酒、今夜も国稀酒造の鬼ころし。
名前とは裏腹に美味しい料理の味わいを、決して殺すことのない良いお酒です。
年内に、また食べられるとは思ってもみませんでした。函館名物活イカです。
函館に来てから、毎年のように活イカをいただいています。通常の”イカ刺”しとは、比較にならないくらいの魅惑の珍味です。今夜も期待を裏切ることなく、”イカ刺し”には無い、旨味と甘みを感じさせてくれます。当然、食感も”イカ刺し”の数ランク上をゆくコリコリです。
ところが、今夜の活イカ。いつもと様子が違います。あまりにも生きが良すぎるのか、皿の上で、頭を欠いたまま激しく踊りまくります。驚きのあまり、今夜もオンボロデジカメの動画モードが稼働しました。見てください、生きの良すぎる活イカです。
茶碗蒸しが出てくると、いつもドキドキします。甘い茶碗蒸しか、”甘くない”茶碗蒸しか。
子供の頃、栗甘露煮の汁がベースの、北海道・東北ならではの、甘い茶碗蒸しばかり食べていました。食べなれた味で、今でも美味しくいただくことができます。しかし、物心ついた頃、いや酒心ついた頃、ダシの風味の美味しい、”甘くない”茶碗蒸しに出会いました。いつしか酒のお供として、”甘くない”茶碗蒸しを愛するようになりました。
今夜は”甘くない”茶碗蒸しです。使用素材は、カニ、エビ、ウニ、シイタケ、鶏。特に、カニがダシ卵と絡み合い、かつてない旨味たっぷりな作品を作り上げています。鬼ころしがすすむ訳です。
皿の上に、ホイルが花を咲かせています。ホイル焼き、もしくはホイル蒸しであることが察知できます。楽しみなのは中身。さっそく覗き込みます。
うわっ!ここにも巨大ホタテが入っています。ホイル焼きには欠かせない、シイタケの存在も確認できます。タンパク源としては他に、エビ、タラも混入されています。
薄口醤油に、シイタケと3種のタンパク達から、それぞれ特有の旨味が染み出て、何気に添えられたレモンの酸味が、それらをうまくまとめています。どうしよう、今夜も飲みすぎてしまいそう。
ボタン海老の塩焼き。これまたでかいっ!
こんなに大きなボタン海老、塩焼きにするのは、もったいない!生で食べたいっ!!
と言ってみても仕方ないので、鬼ころしを一口すすってから、頭の部分を殻ごとがぶり。
ぅ~~~ん、これは、極上の美味。殻は、パリッカリッ、殻そのものからもエビの香ばしい旨味が溢れ出てきます。頭の中身は、磯の匂い充満のミソ。更に身をいただくと、焼き加減も良いためなのか、嬉しい弾力と甘さを兼ね揃えた、ぷりっぷり食感。
こんな大きなボタン海老、これからも塩焼きで食べたいッ!!!
生でうんぬん言っていたのですが、あまりの美味さに、添えられたレモン以外、殻も身も卵も足もひげも全て食べつくしてしまいました。これだけを食べに、また来たいくらいです。
おいしかったぁー
ここで再び鬼ころしをぐびり。
さきほどの、生きの良すぎる活イカのゲソを揚げてもらいました。うす塩が振ってあります。
生きていたものをそのまま揚げたことにより、火が通っても、コリコリです。調理されタンパク質が変性することにより、生で感じられる、内に秘めた極上の甘旨味とは全く異なる、香ばしさが前面にアピールしてくる甘旨味となっています。
”銀”が冠につく魚は、脂がのっていておいしいですね、それに伴って値段も高いですね。なので、居酒屋で奮発して注文しても、大抵は、想像を遥かに下回る小さな身が提供されますね。
大きな煮魚が来ました。何の煮物かさっぱり分かりません。聞いてみると、これは”銀”タラとのこと。高級魚が、このデカサで登場です。
さすが、”銀”が付くだけのことはあります。背も腹も区別できぬほど、全体に脂がのっており、”全身はらす”という風情です。
現在、腹13分(130%の意味)ですが、あまりのおいしさに、お酒を飲みつつ完食しました。
いつしか、気持ちが優しくなっています。がんばった仕事の後に、美味しい酒と料理をいただけば、みんなそうなるのでしょう。
〆は、アサリがふんだんに使われているダシ汁による、おじやです。
お酒で疲労した胃袋や肝臓が、アサリの汁に、感激しているのが分かります。
濃厚なアサリの香りと、薄味ながら確かな味わいのおじやに、自分も感激しています。今夜も、いい夢が見られそうです。
ごちそうさまでした。