夢のトイレ66 肛門の辺りが熱くなったと思ったとたん、ビシャッと何かが肛門で破裂したような感覚を伴いながら水様便が噴出しました。醜い破裂はその後、規模を縮小させながら数回続きました。どうやら今のボクの体は、何もかも全てを出し尽くすまでは決して妥協はしない、という態度のようです。気が付けば涙と鼻水も流れ出していました。その後も空砲が数発打ち鳴らされ、この無秩序な排泄発作は終結しました。力なく便座から立ち上がると、普段は感じることのない腐敗臭のようなものが漂ってきた。なんとなく様子を確認してみると、便器の底の水面には黒緑をした悪意に満ちた泥状物質が浮いていました・・・ 今回あらためて人生映像を再生してみることで、普段は気がつかない、あるいは意識せずに通り過ぎてしまう日常の光景の中に便の真実を発見することができました。便は固体なら沈み、流体なら浮くのです。 真実を知ることができたボクの緊張は、にわかに弱まり、安堵の気持ちが心いっぱいに広がってゆきます。「こんな安らぎは副交感神経が優位な状況において成立するんだよな」そんなことを考える余裕すら生まれてきました。そしてその瞬間、ボクは便意をこらえている自分が副交感神経優位になっていることの恐怖をようやく理解した。 (つづく) ※便は、その中に含まれている物質の成分構成によって固形でも浮く場合、流体でも沈む場合がありま。
コメントをお書きください