夢のトイレ47 ふふふふふ、そうか。その手があったか。さすがに彼らも、こんなバカな計画は立てていないだろう。ボクは前方に目を凝らした。そして海に向かう道がないか探った。北海道は夏でも海水が冷たい。ましてや春の海に入ろうなんて思う人間はいない。これまで彼らは、ごくごく当たり前の旅の計画をボクに強いてきた。春の温泉旅、途中のコンビニトイレ、やむを得ない車中トイレ、どれもが普通にありえる旅の流れだ。でもどうだろう、春の冷たい海の中に入り、しかもそこで排便するなんて、どう考えたってありえない展開だ。 ふふふふふふ、勝った。そして間もなく、ボクの分析通り再び便意が押し寄せてきた。でもこの先は、ボクが立てたボクの計画で旅も排便も進めるのだ。そう思うと苦悩であるはずの便意すら有意義なものに感じられるようになってきた。 (つづく)
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