夢のトイレ38 ボクは八雲ICで高速を降りた。そろそろ本当に便意が耐えられなくなってきたからだ。八雲の街中にトイレを探すことにしたのだ。料金所を通過しT字路にさしかかった。ここを右折すれば八雲市街へ通じるようだ。減速しながら右に目を向けると、なんとすぐ近くにローソンの看板が見えた。まったくもって油断のできない二人だ。ボクの便意まで計算に入れてボクをここで高速からおろしたのだ。便意が10段階の9に達しようとしているボクは、おのずとあそこへ行くことになるよな。ふふふ。どこのトイレに入っても最早同じか。いや、次に入るトイレも結局ボクが決めるのではなく、あの二人が既に決めてあるって訳だ。笑え、笑えばいいさ。きっと次のトイレにも手の込んだイタズラが仕組んであるのだろう。それに驚くボクの姿を見て二人とも笑えばいい。笑われるだけなら何も怖くはない。ボクは、ためらうことなく車をローソンへと向けた。 (つづく)
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