2015年4月10日テロップ記事

410日 しかし、迎え酒の先には現実が残されるだけなのです。そう、ボクもこの列車を降りた翌日は再び元の仕事に戻るのです。迎え酒は信じがたいほどの多幸感を与えてくれますが、同時にその後の現実というさみしさも感じさせるものなのです。今、五稜郭駅から新たに十人ほどの人が乗り込みました。小さなリュックサックを背負った子供の姿も見えます。皆それぞれの旅がこれから始まります。昨夜あの子は、よく眠れたかな。今日の旅行のことを思って、なかなか眠りにつけなかったかもしれません。眠れずにいる布団の中で、いろんなことを想像していたかもしれません。そして、その想像がそのまま楽しい夢に移行していったのかもしれないのです。だから「迎え酒のススメ」ではなく「二日酔いのススメ」なのです。あんなに小さな子供でさえ、今日の旅の終盤にはさみしさを感じることになるのかもしれないのです。 (つづく)