4月9日 列車は定刻通りに出発しました。間もなく次の停車駅、五稜郭にとまります。こうしてボクの旅は始まりました。つまり、二日酔いの時は過ぎ、待ち焦がれた迎え酒の歓喜が呼び起こされたのです。全てのものを文字通り吐き出した後にいただく酒。旨みを携えた濃厚なアルコールがボクの胃袋に染み入り、すぐさま血中へと移行しボクの脳を安らぎの桃源郷へと導きます。数分前までボクを痛めつけていた頭痛や嘔気、倦怠感は、今はもうありません。この酔い心地は、二日酔いを経ずには決して得ることができません。これこそが「二日酔いのススメ」。 えっ、それならなにも回りくどい言い方をせず「迎え酒のススメ」にすれば良かった? はい、たしかに初めはボクもそう考えました。 (つづく)
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