2015年1月15日テロップ記事

115日  昼休みの間中ボクは、ほぼ休むことなくガラス片を抜き取る作業に没頭した。 しかしガラス片の姿を見ることすらないまま昼休みは終わった。 ボクはトゲ抜き手技に自信を持っていた。 これまでかつて抜くことのできなかったトゲはない。 その自信が崩壊してゆく悔しさが、いつのまにかガラス片に対する怒りへと変わっていった。 このガラス片が取り除けるならば、いっそ指ごと切り落として・・・  いやいや、そこまで大げさにするつもりはありません。 これくらいのことで指がなくなるのは困るのです。 やはり、事はなるべく穏便に済ませたい。 そうして少し冷静さを取り戻し、ボクは午後の仕事に向かった。  (つづく)