SF超大作「続・大福」第8話

 第8話   「脱出」 

  

もう考えてる余裕などなかった。急いでベランダのドアへ向かう。凍り付いて開かなかったら、と一瞬不安に思ったが、拍子抜けするほど軽々とドアは開いた。案の定ベランダに出て左手に避難用の脱出口のようなものがあった。脱出口を覆う蓋をよけると、ぽかんと四角い穴が開いていた。ハシゴのようなものはなく、ただの穴だったが、急いで逃げるには、かえって都合がいい。脱出口の一辺をしっかり手でつかみ、それにぶら下がるように体を脱出口に滑り込ませた。下の階までは、まだ数十cmほどの高さがあったがこれくらいなら安全に飛び降りられる。2階に飛び降り、すぐさま反対側に設置されている1階への脱出口に向かい同様にして飛び降りた。1階のベランダ柵を乗り越え地面に降り立つと同時に上を見上げた。部屋に明かりがついた。でもその様子をうかがっている余裕はなかった。いまだ恐怖がボクを支配し、車へ急げとせかした。車に乗り込みエンジンを始動。そのまま自宅とは反対方向へ車を走らせた。

数分ほどしてから、人気のない路地に車を乗り入れ停車した。震える手で慌てて携帯電話を取り出し、もう一度彼女と連絡を取ってみた。しかし結果は同じだった。

「彼女は大丈夫か?」

彼女がこの時間まで帰ってこない心配。それと、彼女の部屋に侵入してきたあいつが、この後帰宅する彼女に危害を加えないかの不安。でも、今のボクには、どちらに対してもなす術がなかった。  いや、少なくとも後者に対しては、なす術がないわけではない。そう思うや否や、車を再び彼女のアパートへ向け走らせた。   

 

(第8話のあとがき)   

  

やりました~♪  朝のテレビ番組「ZIP(日テレ)」でやってる、”ZIPでポン”。年明けから3連勝となりました! 勝率1/4ZIPでポン。 昨年のボクの通算勝率は、明らかに1/4以下でした… ところが年を明けたら無敗の3連勝!! 

その確率は、1/4×1/4×1/4=1/64!!! 自分で言うのも何ですが、凄いっ!!!!   で、明日は4連勝を目指します。その確率は、1/4×1/4×1/4×1/4=1/256!!!!!  

ちなみに明日ボクが狙うのは「青」。朝650分頃、テレビのリモコンを用意して挑戦しましょ~♪ 本日も見て下さってありがとうございます。 

 

(おしまい)