SF超大作「続・大福」第1話

☆まえがき☆

 

みなさま 明けましておめでとうございます。2014年がやって来ました!  

今年はどんな旅をしようかな~♪ 美味しいお酒とめぐり会えるかな~  

仕事もがんばって、楽しい年にするぞ~っ!   

さて、昨年は、あほバカ連載小説「大福」を 一方的にご披露しました。それも昨日の大晦日、かなり強引に押し切ったかに見えたかもしれませんが、なんとか最終話を迎えることができました。そして年明けの今日、新たなる連載が始まります。 噂の  (って、噂をしてるのはボク一人だけど…)    

 

噂のSF超大作!

かつてないスケールで繰り広げられるストーリー!!

時空を超えたその先にある真実とは!!!

comming soon!!!!

 

と、まるで映画のコマーシャルのパクリのようになってしまいましたが、それほどウソではないのです。さて、その期待の超大作のタイトルを発表します。  

 

でけでけでけでけでぇ~ん。

 

え、今のは何かって? あの、ほら、よくMVPとか優勝者の発表とかの前になる音楽、あれ何て言うのかなぁ。 ファンファーレ?  

よく分かんないけど、それです。それでは改めまして期待のSF超大作のタイトルは。

  

でけでけでけでけでぇ~ん。        

 

「続・大福」

 

でございます。いや、たしかに多少は遊び心というか、悪ふざけというか、そういうのがないわけではありませんが、それでもきちんとSFストーリーなのです。昨日までの人間ドラマ「大福」とは、一線を画するものなのです。それではご覧ください。

 

1話   「元日の目覚め」

 

今朝、目が覚めたら11日、そう、元日の朝でした。そんなのどうでもいいことのように聞こえるかもしれませんが、ボクにとっては、”どうでもいい”では済まされない、重大なことなのです。ボクは確かに、昨日の晩は彼女と一緒にお酒を飲んでいたのだから。 ”クリスマス”の夜を祝って。   

つまり、今日は本当は1226日でなければならないのです。なのに、テレビを見ても、新聞を見ても、ネットを見ても、どこもかしこも11日。  そんなに深酒した訳ではない。ちゃんと彼女を家まで送りとどけた記憶もある。家に帰り、グッピーに餌をあげたのも覚えている。ふと、まるで小さな子供の考えるような理由を思いつき、すぐにそれを打ち消した。  

「まさか。」     

その”理由”とは、ここに書くのも恥ずかしいのだけど、UFOにさらわれて、ちょうど1週間分の記憶を消されたのかもしれないというもの。

「まさか、そんなこと。」  

でも、他に今の状況をきちんと説明することのできる理由は思いつきません。とりあえず、いつも朝するように、シャワーを浴びました。シャワーを浴びて頭をすっきりさせたら、突然何かの勘違いだったと気が付くのでは、という期待も正直ありました。風呂場から出て脱衣所の洗面台でひげを剃る。シャワーを浴びた時にそのまま風呂場で剃ればいいのに、この習慣はもう何年も続いているので今更やめられません。ヒゲを剃り終わり居間へ行き、少し緊張しながら再びテレビのスイッチを入れてみました。電子音がしてから12秒後、番組が映し出された。それは新春お笑い番組だった。  

「どうして? 一体何が?」  

ふと、グッピーの事が気になりました。ソファの後ろのカウンターの上を見ると、グッピーの様子がなんかいつもと違うのに気が付きました。近寄って水槽の中を覗き込むと、3匹いたグッピーがみんな死んでいました。  

「どうして?  昨日の晩は、あんなに元気だったのに…  はっ、もしかして、1週間エサにありつけなかった?」   

今日は、とりあえず世の中はみんな元日のようだけど、そうだとしたらボクには職場の元日当番の仕事がある。家を出るまであと15分ほど。それまで、ボクの中から消えてしまった1週間分の記憶を家中に探してみた。  

まず、新聞や手紙は一切届いていなかった。Eメールもチェックしたけど、1226日から31日までの送受信の履歴は無かった。ゴミ箱をひっくり返しても、彼女へのプレゼントのラッピング紙の切れ端しか入ってなく、これといって何の手がかりも得られなかった。あと調べるところは…   

「そうだ、ビールの空き缶。」  

ボクは決まって毎晩、3本の缶ビールを飲む。1221日が年内最後の空き缶回収日だったから、ボクが毎晩普通に生活してたとして、単純計算しても30本近くの空き缶が溜まっているはず。そう思い、すぐさま空き缶回収用の袋を覗いてみると、9本、つまり3日分の空き缶が入っているだけだった。26日は外で飲んでるから、この9本は22日から24日までの3日分とみていいだろう。そして気が付くと、もう仕事に行かなければならない時間になっていた。  

「この続きは職場に着いてからにしよう。」  

職場は毎年、12月30日の午前まで営業している。だから当然ボクも26日以降も出勤していたはず。職場に行けば何か分かるかもしれない。

 

 

☆第1話のあとがき☆

 

ということで始まっちゃいました、あほバカSF超大作「続・大福」。

明日以降も続いちゃうのです。  

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。   

(おしまい)