ひつまぶし・季節会席 大文字
函館市杉並町20-41(函館遺愛学院向い)
2010年11月25日
今夜は、ぶらり食べ歩き。函館で、おいしいひつまぶしの店として知られる、大文字に行ってきました。
うなぎだけではなく、季節の旬を取り入れた、会席料理も評判です。また、とても嬉しいことに、料理に合った日本酒の品ぞろえも豊富です。
もう待ちきれません。さっそく店内へ。
店内は落ち着いた和風造り。玄関を入ると目の前に、大きなカウンター席があり、その奥に清潔感漂う個室があります。個室は全て、掘りごたつとなっており、ゆっくりくつろいでお酒をいただけます。
まずはビール。
今回は思い切って、会席料理としました(今日は給料日)。もちろん、ひつまぶしも入ってます。
最初に出てきたのは、「珍味五種」。
いきなり出ました、大好きな”珍味”の二文字。
あん肝、あんこうの煮凝り、めかぶ、ホヤ、函館市のお隣、上磯(北斗市)で採れた海苔の五種。
素材そのものも珍味ですが、その味付けがまた珍味。それぞれの素材の味覚や食感を損なうことなく調理されています。特に、上磯産海苔が絶品!
ぷりぷりのぼたん海老、脂がぎゅっと詰まったブリ、こりこり食感とほんのり甘さのヒラメ、それに微細な脂が散りばめられたマグロの四品。
共通点は、「甘~い」。相違点は、「ぷりぷり(海老)、ぎゅっぎゅっ(ブリ)、こりこり(ヒラメ)、じゅわ~(マグロ)」。
本日は、早くも日本酒へ切り替わりました。
高級魚、のどぐろの登場。
塩加減が絶妙で、醤油や塩を追加で振りかけることを必要とせず、もちろんしょっぱくもなく、身の脂の甘みが前面に押し出されてきます。皮の側の焼き加減がほどよく、ぱりっとしていて、柔らかい弾力のある身と一緒に食べると、それはもう、うならずにはいられません。
うなぎ屋のうなぎ、この匂いにまず魅了されます。海の魚の磯の風味とは全く異なる、うなぎ特有の香り。この香りを肴にぐびっと一杯。
つづいて、焼きあがったままの味を堪能。口の中から鼻孔へと、幸せな香りが突き抜けてゆきます。タレにつけていないため、焼き立てうなぎの存在感十分な歯ごたえを楽しめます。
さらに、山椒をふりかけ残りをいただきます。香り強い山椒により、不思議とうなぎの風味が一段と強く感じられます。この組み合わせ、すごいですね。
このタイミングでの山の幸。優しい演出です。
かぶにも汁にも、色が全くついていません。さて味の方は?
かぶを箸で半分に分け、さっそくいただきます。これまた見事な味わいです。ほんのり香るダシの風味、そして想像以上にふくらむかぶの甘み。かぶの中からもさらに風味がにじみ出てきます。
今日も飲みすぎてしまいそうです。明日も仕事、だいじょうぶかな…
これまた珍味。ミンク鯨の皮と身の部分が一連になった切り身を、軽く色がつく程度に焼き上げてくれた一品。
刺身で食べるよりも肉の味は濃厚で、しかし皮の部分のコリコリ感、肉の部分のプリプリ感はそのまま。他の獣肉や魚肉では経験したことのない味と食感でした。
めったに食べられないからこそ珍味なのでしょうが、しょっちゅう食べたくなる味わいです。
秋から冬にかけての風物詩、たちぽん。こちらのお店でも出てきましたよ。
全くもって言うことはありません。口の中に入れた途端、”ふわ~っ”といって、瞬く間に消えてゆきました。
年中幸せを感じていますが、今の季節も大変幸せです。
いよいよ、ひつまぶしです。食べ方の手順に沿っていただきます。
①まずは、そのまま食べる。うなぎの風味を存分に堪能することができます。ごはんとの相性もばっちり。
②薬味(ねぎ、海苔、山椒)をのせて食べる。先の蒲焼同様、うなぎの香りが一層引き立ちます。あまりの美味さに、あやうく全部食べつくし、第三手順にゆけなくなるところでした。
③お茶をかけて食べる。満腹感漂う終盤に、お茶漬けという形態は、のどごしにも、お腹にも、とても優しい手順です。
この後、デザートが出てきて終了です。
はぁ、満腹、満足。美味しかった~。
給料日の夜の、束の間の贅沢。
明日からまた、仕事がんばるぞ。