すし処 いわや
千代台町12-18
生ビ~~ル!キリン一番搾り。
23時に乾杯というのは、もしかしたら、これまでの乾杯人生の中で、”最も遅い記録”更新かもしれません。
記念すべき「最も遅い乾杯」と「松前出張おつかれさん」に、かん・ぱぁ~いっ!
まずは、何度聞いても嬉しい響き、”珍味”三種の登場。
左から、海苔佃煮、イカ塩辛、だし巻き玉子。海苔の風味は、日本人の心ですね。塩辛は、当然塩辛いのに、摩訶不思議な食の科学と神が創りだした味覚の神秘の力を借りて、極旨の甘みをかもしだします。玉子からあふれ出すダシの風味は、先人が築き上げた匠の技としか言いようがありません(もちろん今夜の玉子は、いわやのご主人の技の賜物なのですが)。
要するに、美味しいっ!この三品だけで、今夜も晩酌は優雅な境地へと達します。
鮮度抜群の、お造りてんこ盛りです。ホタテ、エビ、カニ、マグロにヒラメ、ウニ、数の子。
どれが一番好きかって? それは、無粋な質問というものです。北海道の海の幸、全て真底愛しています。
「でも、これ本当おいしいな。」
幼少時期。赤平のスーパー、日本商事で”くじらベーコン”を目にした記憶があります。三十数年前には、いまや過疎地赤平でも食卓にのぼったくじらベーコン。当時は、おそらく別段好きではなかったくじらベーコン。お酒をたしなむ年齢となった今、これほど魅惑の珍味もなかなかありません。見た目以上に歯茎に嬉しい弾力、不思議とくどくない分厚い脂身と肉のコラボレーション。なにより魅惑的な味わい。世界珍味コンテストなどというものがあったら、おそらく表彰台にのぼることができるでしょ。
特大ツブのつぼ焼きです。本州以南は、サザエさんでおなじみの”サザエ”なのでしょうが、北海道といえば”ツブ”ですよね。
(最近、道外の方も見てくださっているようですので、全国区の表現にしてみました)
ツブ、大好物です。北海道の海の幸、全て真底愛しています。
コレは、何カニなのかな?
食事の最中は、出張旅行の話で盛り上がり、カニの種類を聞く余裕もありませんでした。タラバ蟹かなぁ?
何はともあれ、非常に巨大カニ爪です。当然のことながら、魅力のぷりぷり食感と旨甘さを兼ね揃えていました。表現がなんだか軽率ですが、ホームページを作成する上で、それなりにかしこまっています。
ホームページを意識せず、素直な意見を言わせてもらうと、
「いやっ、これ美味いって。ホントうまいっ。あー、どうしよう。明日、職場で自慢しよっ。いや、職場で言ってしまったら、反感かうだろうから、ダマってよ。」
分厚いカレイの煮付です。冬から春にかけ、多くのカレイが豊富な卵をかかえて岸よりします。当然のことながら、今が”旬”というわけです。カレイは不思議と”大味”ということなく、むしろ大きく身が厚くなるほど、旨味が増してきます。
上品に味がしみこみ、柔らかく煮付けられたカレイ。明日の仕事のことも、遠い数百万光年遥か宇宙の果てへ消えてゆきます。
こちらは、なんだか分かりますか?ナント、アワビの天ぷらです。驚いたでしょ、ボクも驚きました。
アワビは、生で食した時の磯の香りとコリコリ感、網で焼いた時の磯の風味濃厚化計画、煮込んだ時の豪華な甘さと優しい柔らかさ。それくらいしか脳みその中の記憶回路には、インプットされていませんでしたが、今夜は天ぷらです。当然衣はカリカリで、中には少しも逃すことなく充填された旨味と独特の弾力を備えた柔らかさ。最近、働きを著しく機能を低下させている脳の回路が危うくショートしてしまうところでした。
マグロ、ヒラメ、ボタン海老、ホッキ、ズワイガニ、ウニ、イクラ。
もうお腹が心境的にも生理学的にも物理学的にもいっぱいですが、この喜びの光景を目にしたとたん、すでに嬉しく夢心地であった心境は、新たな出会いに喜びを膨らませ、一度は100%を超え振り切っていた満腹中枢神経伝達速度(そんな用語はないでしょうが)は、ウソのようにその振れ幅を減じ、胃袋は最大容量を超えて満たしていたその内容物を一気に十二指腸方向へ送り出し、たちまちお腹は、「いつでも美味しくいただけます」状態と変化をとげました。不思議です。
いつもよりかなり遅い時間に始まった、ぶらり食べ歩き。せっかくの美味しい料理も、半睡眠状態では、十分に楽しめないのでは?との心配もありましたが、すし処いわやの、目にも舌にも喉にも優しく美味しい料理のおかげで、とても楽しくいただくくとができました。
ごちそうさまでした。
あぁ、もう1時だ。早く帰って明日の準備をしなければ!